波と手紙

小田桐夕のブログ。好きな短歌について。

2015-01-01から1年間の記事一覧

角川「短歌」 5月号

角川「短歌」に投稿していた歌を採っていただいたので嬉しかったこともあり、ここに載せておきます。角川「短歌」 2015年5月号題詠「家」(楠田立身 選)くらやみをまとっているから美しい祖母がのこしたねこやなぎの穂公募短歌館(古谷智子 選:特選 森山晴…

「恋する万葉植物」

今回は歌集ではなくて、万葉集にちなんだ本を取り上げます。 「恋する万葉植物」文・伊東ひとみ 絵・千田春菜 (光村推古書院) 万葉集の中に出てくる数々の植物と、関連する歌を組み合わせて構成されています。章立ては全部で5章あります。春夏秋冬、そして…

一首評 「キリン」

昔からそこにあるのが夕闇か キリンは四肢を折り畳みつつ 吉川宏志 「吉川宏志集」 動物園というと思いだすのがこの1首です。キリンを詠んだ歌はほかの歌人の方にもあるのだけど、寂寥感が漂うこの歌がとても印象深いのです。「そこにあるのが」の「そこ」が…

雨あがりの動物園

冬のおわりの動物園では結局フラミンゴしか撮れなかった。 途中、けっこう雨が降っていたせいだ。 閉園時間に近くなってやっと雨がやんだ。 雨のあとにはゆうぐれがやってきた。 たくさんいたフラミンゴのつばさ、 晴れた真昼に見るよりきっときれいだったと…

写真の投稿をしてみます。

もう少しブログの更新頻度を上げようと思い、 写真の投稿をはじめてみました。 写真の練習も兼ねて。 2月に行った動物園のフラミンゴ。 きれいな翼の持ち主でした。

松村正直 「やさしい鮫」

今回は松村正直氏の第二歌集「やさしい鮫」を取り上げてみます。

林和清 「林和清集」

全体を通して読んでまず思うのが、内にもっている時間の軸の長さが通常のひととは違う、ということです。 京都という歴史のつみ重なった土地での暮らしと豊富な教養が、林和清氏の短歌の世界の土台になっています。自分が生きている現世という時間だけでなく…

横山未来子 「横山未来子集」

邑書林から出ているセレクション歌人というシリーズ、かなり前から愛読しています。今回はそのなかから「横山未来子集」を取り上げてみます。 とりどりの紅葉捉へて凍りたる湖のごとくに生き来しひとか霜月におもふ真夏の陽のごとくはるかなり眼をほそむる癖…

「中東短歌3」での対談をもういちど読んでみる

ブログをはじめるにあたってどの書籍をとりあげようかすこし迷ったが、初回は「中東短歌3」のなかの齋藤芳生さんとサムーイール氏の対談を読み返してみたい。 福島県在住でいまも震災の被害を見続けている齋藤さんと、シリア内戦を逃れてヨルダンに避難して…

最初の頁

今年に入って新しいブログをつくろうという気持ちが 急に強くなったので、はじめてみました。 以前は別の名前で短歌の題詠ブログなどに参加していたのですが こちらのブログではわたしの読んだ本、主に歌集や評論について書いていきます。 いままでは紙のノ…