久しぶりに短歌の入門書を読みました。
「今日から歌人!」は、塔の選者である江戸雪さんによる書籍で「誰でも画期的に短歌がよめる 楽しめる本」という副題がついています。
続きを読む今年の最後の塔がきました。
12月号の月集と、作品1のなかから、ちょっとだけ評をしてみます。
ちなみに今年の私の詠草ですが、塔1月号と12月号で新樹集に掲載されていました。
最初と最後で、なんかまとまり(?)がいい・・・。ありがとうございました。
続きを読むさて、前回の記事を書いてすっきりした部分もあるので、リハビリ(?)がてら、塔11月号の月集の評をあげてみましょう。
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塔という短歌結社に入ってすでに4年が過ぎました。節目(?)に振り返っておくのもいいだろう、と思い書いておきます。
塔に対する感想をざっくりとまとめると次のようになります。
こんな感じです。
これから短歌結社に入ろうかな、でもいまいちよくわからないしな・・・という人には今回の記事は参考になるかもしれません。
続きを読む傷つけたことよりずっとゆるされていたことつらく椿は立てり
江戸雪「空に出会う日 二〇〇二年初秋」『Door』
久しぶりに江戸さんの昔の歌集を読んでいました。
塔に入る前に江戸さんの歌集もいろいろ読んでいたはずですが、今読んだほうが、なんとなく分かるような気もします(?)
日付と詞書のはいった連作から。
この歌の感覚、わかるな、と思います。
自分のいたらなさで相手を傷つけたことよりも、すでに許されていたことのほうが、ずっとずっとつらくて恥ずかしい。
申し訳ないような、恥じ入るような、なんとも居心地の悪い感じがするのです。
「ずっとゆるされていた」なので、かつて相手を傷つけた日からそれなりの日数が経過しているのでしょう。その間、ずっと傷つけていただろうけど、同時に許されていた。
相手の心の広さとか、自分のふがいなさとか、一気に感じてしまって引き受けるのがつらい。
「ことよりずっと」「いたことつらく」の音感の良さ。
句またがり気味の3~4句も、不思議なリズムを作っていて、ともすれば散文的になりそうな言葉遣いでありながら、短歌ならではの気持ちいい一首になっています。
すっと立っている「椿」は赤い椿だと感じました。
ぱっと灯るような赤さで、同時になんだか傷の生々しさを思わせる。
「立てり」という締めくくりが印象的で、つらくても居心地が悪くても、それでもすっと立っている。結句のひきしまった感じで、凛とした一首になりました。