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波と手紙

小田桐 夕のブログ。塔短歌会に所属しています。         ゆふぐれはあなたのなかに沈みゆくとほき国だと気づいてしまふ

一首評 「海」

 ペルシアンブルーに織りいだす絨緞 海知らざれば海より碧く
         中山明 「猫、1・2・3・4」

 

中山明氏の名前を知った思い出深い一首です。
ペルシアンブルー」からはじまって上の句を一気に読ませて、
一字あけて下の句、という緩急のつけ方が面白いなと思います。

「絨緞」の青は海を知っているものの目よりも海を知らないものの目に、
より鮮烈に映るのではないかな、と思っています。
知らないからこそ思い描く憧れのような感情を思わせます。