波と手紙

小田桐夕のブログ。好きな短歌について。

2024-01-31から1日間の記事一覧

一首評「影」

影を持つもののみがさびしさの影を曳く 蠟梅のめぐりにひかりは沈む 永田和宏「お母さん似」『午後の庭』P148 蠟梅はちょうど今頃咲いている、きれいな黄色の花。寒い季節なので、明るい色や美しい形、そして香りでとても存在感があります。 「影を持つもの…