2015-11-22 一首評 「椅子」 一首評 生きなほすことはできぬをいくたびもひきもどされてゆくひとつ椅子 真中 朋久 「火光」 人間はたしかにどんなに願っても生きなおすことはできない、その一方で何度もなんども位置を直される椅子。 椅子のようすは日常のなんでもないシーンのようでいて生きなおせることを願っている人の内心や自分のなかで延々と再生される過去の一部のように思えてきます。 「火光」はなかなか手ごわい歌集で、簡単に読めない感じがします。評とかちょっと書きにくいのですが、すこし時間をかけて読み込んでみたいと思います。