波と手紙

小田桐夕のブログ。好きな短歌について。

2018-01-15から1日間の記事一覧

一首評 「あねもね」

抱かれず なにも抱かずねむりたり半島にあねもねの咲く夢 抱かれず=いだかれず 江戸 雪 『百合オイル』 ひとりで静かにねむる夜。 初句のあとにあえて一字空けていることで 断絶した感覚を感じます。 見ている夢の場所が 「半島」という大陸から飛び出すよう…