波と手紙

小田桐夕のブログ。好きな短歌について。

2017-05-12から1日間の記事一覧

一首評 「舌」

ああ、雪 と出す舌にのる古都の夜をせんねんかけて降るきらら片 光森裕樹 『山椒魚が飛んだ日』 学生時代を過した京都を詠んだ一連のなかの一首です。「ああ、雪 と出す舌に」となっていて一字空けがあることですこし間が生まれて時間の操り方が巧みな初句に…