便箋に銀の線ある秋の夜に人引き留める言葉書きおり *線=すじ
吉川 宏志 「鳥の見しもの」『鳥の見しもの』
秋の夜長にかく手紙はだれかを引き留めるための言葉だという。
その言葉が届くのかどうかはわからないけど、
相手の反応によっては
もしかしたら最後の手紙ややり取りになるのかもしれないし
すこし緊迫感が漂う。
便箋に幾本もある銀色の線、
秋の夜と雰囲気がマッチしていてきれいな言葉の選択だと思う。
同時に作者と相手との間にある
心理的な隔たりのイメージとしてとらえてもいいと思う。
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9月はバタバタしていてあんまり更新できなかったなぁ。
そこそこの人数の方が見に来てくださっているようなので
また書評などあげていきます。。。