2016-02-17 一首評 「波」 一首評 冬の日のみぎはに立てば too late, It's too late とささやく波は 大辻 隆弘 「大辻隆弘集」 冬の海辺は寂しい場所です。 三句、四句にかけての「too late,It's too late」が音のリフレインのおかげもあってくり返し寄せてくる波のリズムをイメージさせてくれます。 波のささやきとして聞こえる言葉はもちろん主体の中から聞こえる声でもあるのでしょう。周りの景色と自己の内面との融合が一首を広がりのあるものにしています。