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波と手紙

小田桐 夕のブログ。塔短歌会に所属しています。         ゆふぐれはあなたのなかに沈みゆくとほき国だと気づいてしまふ

一首評 「黒猫」

人よりもゆたかにあゆむ黒猫の雑貨屋の角まがるまでを見つ
        横山 未来子 「午後の蝶」 

 

横山さんの短歌のなかには、猫を詠んだ歌が少なくありません。
「人よりもゆたかにあゆむ」で猫好きのひとの感覚がよく出ています。

短歌についている散文を見ていると、外で黒猫を見ると
かつてかわいがっていた黒猫とだぶって見えてしまうらしく、
その事実を知ると、短歌のなかに存在する【黒猫を見ている時間】を長く感じます。

「雑貨屋の角」という具体的な場所の提示が
短歌のなかのリアルさを支えていると思います。