波と手紙

小田桐夕のブログ。好きな短歌について。

2016-06-09から1日間の記事一覧

一首評「六月」

六月といえば去年の湯布院の宿の朝の雨の緑の *朝=あした 吉野 裕之 『吉野裕之集』 ちょうどいまも6月ということで目に留まった一首。 この歌の大きな特徴は「去年の」から続く名詞と「の」の連続にある。6回の「の」によって去年泊まった宿での光景にフ…